こんにちは、「ミニマリコン」のみみ子(@minimarikon)です。
持ち家なので住宅ローンが残っています。
〇 住み続ける場合、住宅ローンはどうなる?
〇 売却益でローン残債が返せないときは?
〇 ペアローンはどうすれば?
住宅ローンがあっても離婚はできますが、持ち家があると財産分与がめっちゃ面倒!
とはいえ、家は大きな資産なので、売却するか・住み続けるかはしっかり検討しないと大損する可能性も。
モメずに有利に話を進めたいので、ここでしっかり学びましょう!
今回は「離婚時の住宅ローンがある持ち家」について。以下のような方におすすめの記事です。
- 離婚後も今の家に住み続けたい
- 家や住宅ローンの名義変更をしたい
- 持ち家をどうやって財産分与すべきか知りたい
この記事を読めば、今の家の価値を把握しつつ、損せず持ち家を財産分与できますよ。
前半は「離婚時によくある住宅ローントラブル」、後半は「トラブルを回避する3つの対策」について解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- 持ち家は売却するのが一番スムーズ
- そのまま住みたいならローン借り換えできる経済力が必要
- 売却にせよ、住み続けるにせよ、家の現在価値は把握すべし
ちなみにわたしは不動産業界のフリーライター。
住宅ローンが残っていても離婚はできる
「持ち家の住宅ローンが残っていて離婚できない…」という声を聞きますが、これは間違い。
正しくは、「持ち家の住宅ローンが残っていると、離婚がめんどくさい」です。
当然ですが、住宅ローンがあっても離婚はできます。
離婚するには、その「めんどくさい」を乗り越えなきゃいけないってことですね。
何がめんどくさくてハードルになるのか、洗い出してみましょう!
離婚時に住宅ローンがある場合の問題点
持ち家は夫婦共有の資産なので、離婚する際には財産分与の対象となります。
現金と違って「はんぶんこ」が簡単にできないため、離婚にあたっては持ち家をどうするかはやっかいな問題に。
しかも、数千万円という大きな財産なので、モメる原因にもなりがちです。
わたしは賃貸だったので、離婚時には退去するだけ済みました。
でも、家を買ってリノベーションした知人は離婚時に売ってましたね。
あとのまつりだけど、賃貸にしときゃあよかったですねえ……。
ここからは、
1.売却する場合
2.そのまま妻と子どもが住む場合
3.そのまま夫が住む場合
の3ケースに分けて、住宅ローンが残っている持ち家問題を挙げていきます。
1.売却する場合
持ち家を売却 → 売却額で住宅ローンを返済 → 残った分を夫婦で分ける、という選択肢を取った場合、問題となるのは以下の3つです。
売却~財産分与完了までに時間がかかる
不動産は今日売りに出して、明日売れて、あさって現金が手に入る、というものではありません。
\ 売却ステップ /
- 査定にかけて家の現在価値を知る
- 仲介業者経由で販売してもらう
- 購入希望者の内見(下見)対応をする
- 売却の手続きをする
- 売却額で住宅ローン残債を支払う
この5ステップを経て、はじめて家の売却が完了します。
購入希望者がなかなか現れないと、もちろん売却も住宅ローン返済も財産分与も進みません。
家を売却してきれいにしてから離婚したいと考える場合、買い手がなかなかつかないと離婚が大幅に遅れる可能性も。
早く籍を抜きたい人にとってはやっかいですねえ……。
売却価格で住宅ローンが返済しきれない
頭金なしのフルローンで組んでいる場合、住宅ローンを組んでから日が浅い場合、持ち家の価値がガクッと下がった場合などは、売却額だけでは住宅ローン残債を完済できないことがあります。
この状態は「オーバーローン」といわれ、住宅ローンを完済するためには以下の2つの選択肢があります。
\ オーバーローン解決策 /
- 足りない分を預貯金で補う
- 任意売却をする
たとえば①のケースの場合。
3,000万円の住宅ローンが残っていて、家の査定額が2,500万円だったとしましょう。
これだと家が査定通り2,500万円で売却できても、ローン完済には500万円足りません(手数料や税金は割愛)。
なので、足りない500万円を預貯金から出して、住宅ローンを完済させるのです。
家が売れてもローンが残る、というのはこの状態のことですね。
近年は不動産価格が上昇しているので、10年住んだマンションを売ってもプラスになる、ということはよく聞く話。
でも、郊外の戸建てとかだと買ったときよりかなり安く売るハメになることもあります。
任意売却についてはこのあとの「STEP3.売却額でローンが返せない場合は任意売却する」で詳しく解説します。
2.そのまま妻と子が住む場合
次は、離婚後も今の持ち家に妻と子どもが住むケース。
この場合は引き続き住宅ローンを支払っていく必要があり、「誰が支払うか、名義をどうするか」などの問題が発生しがちです。
家の名義人を変更しなきゃいけない
家の名義人(家の所有者)は一般的に住宅ローンを組んだ人になっているはずなので、夫名義で住宅ローンを組んでいれば家の名義人も夫です。
ですが、家に住み続けるのが妻と子どもであれば、家の名義人を妻に変更する必要があります。
夫名義のままだとダメなの?
夫名義の家は夫の判断で売却したり、貸し出したりできます。
「わたしと子どもが住んでいるのに勝手に売却された」などのトラブルが発生するリスクがあって危険!
また、住宅ローンが残っている家の名義人は夫婦が同意したから変えられる、というものではなく、金融機関の承諾が必要に。
一般的には家の名義人を変えることは難しいとされています。
家の名義人を変えたいなら、住宅ローンを借り換える必要があります。
くわしくはこのあとの「2.住宅ローン借り換えと同時に名義変更する」で解説します。
妻の収入によっては住宅ローン名義人の変更が困難
夫が組んでいる住宅ローンを妻が引き継ぐ、つまり「住宅ローンの名義人の変更」も必要です。
妻に十分な収入があれば、銀行の承諾を得たうえで夫の住宅ローンを妻が引き継ぐことも可能。
ただし、「ローン残債を妻の収入では払いきれない」と判断されれば、妻が住宅ローンを引き継ぐことはできず、夫が最後まで支払うことになります。
わたしの年収だと借り換え厳しそう……
そうすると、夫に住宅ローンを払い続けてもらいながら今の家に住むことに。
あとでも説明しますが、このケースは口約束じゃダメ!
書面でしっかり約束の詳細を残さないと地獄を見ます。
ペアローンをひとりにまとめるのが困難
ひとりの収入ではローン審査が通らない場合、夫婦ふたりの収入を合算してそれぞれが支払い義務を負う「ペアローン」で家を購入している方も最近は増えています。
ただ、離婚する場合はペアローンのままだと不都合なことが。
- 夫婦ともに所有権をもち、ひとりの意志で売却などができない
- お互いが連帯保証人なので、相手が支払わないとこちらに支払い義務がくる
なので、離婚する際はペアローンを一本化するほうがベターですが、まだ問題があります。
それは、ペアローンでギリギリ借りれた金額をひとりが請け負えるか、という問題。
夫が2,000万円、妻が1,000万円のペアローンの場合、仮にローン残債が合計2,500万円あったら、妻ひとりの収入で2,500万円の住宅ローン審査には通らない可能性が高いです。
ペアローン、購入時はいい制度だと思ったけど、離婚となるとより面倒なタネになるんですね……。
元夫が支払いをやめる
家も住宅ローンも夫の名義のまま夫が払い続け、離婚後は妻と子どもが住む、というケースは結構あります。
ただ、離婚したあとも元夫が数十年という長期間にわたって、住宅ローンを払い続けてくれる可能性は高くありません。
合意書などの書面で約束をしていればまだしも、口約束であればいつ破られてもおかしくないのです。
夫側も転職や病気で収入が減ったり、再婚などで事情が変わったりすることが考えられます。
口約束をしていても、主導権は名義人である夫。
いつどうなるか不安すぎます!
合意書作成についてはまたこのあと話しますね。
夫名義のままだと勝手に売却されうる
さきほども少しふれましたが、夫名義のまま妻と子どもが住んでいると、夫の一存で売却されたり、賃貸に出されたりする可能性があります。
夫の所有物なのでこれはごく正当なことで、妻と子どもは家を出ていくしかありません。
夫名義の家に住み続ける、というのは最後まで綱渡りなのです。
こわっ!
3.そのまま夫が住む場合
妻と子どもが家を出て、自分が名義人である夫が住宅ローンの支払いと居住を続けることもあります。
この場合に起こりうる問題は以下。
連帯債務者である妻に支払い義務が生じる
もう離婚して家も出ていったから、夫や家に何が起ころうと妻は無関係かというと、そうではないので要注意。
なぜなら、夫名義で住宅ローンを組む際に、妻は連帯債務者になっていることがあるためです。
何か問題あるんですか?
例えば夫が住宅ローンの支払いをしなくなると、離婚済みでそこに住んでもいない元妻に連帯責任で支払い義務が生じます。
地獄!!!
持ち家は3つの対策でトラブル回避
ここまでで見てきたように、住宅ローンが残った持ち家があると離婚がさらに面倒になります。
では、なるべくスムーズに、モメずに、持ち家問題を解決するにはどうすればいいのか?
トラブル回避策は3つです。
1.売却して財産分与する
家を残すと名義の変更や住宅ローンの支払いでややこしくなり、トラブルのタネになります。
であれば、売却してしまうのがベター。
持ち家の売却手順は以下の3ステップです。
STEP1.家の査定をしてもらう
何より先にやるべきは、自分の家の現在価値を知ること。
つまり「今、いくらで売れるのか」を知ることです。
最近は不動産売却サイトなどで簡単な情報を入力するだけで、査定が完了するサービスも。
査定に申し込むと営業電話とかめっちゃ来ますよね……面倒だなあ。
それなら「営業電話しません!」とうたっている査定サイト【KAITRY】(カイトリー)がおすすめ。
AI自動査定なので、査定結果はメールで来るだけで営業電話はないですし、簡単な情報を入力したあと最短30秒で査定結果が届きます。
営業電話ないのめっちゃイイ!
「サクッと査定額だけ知りたい」わたしにピッタリですね。
\ しつこい営業電話ナシ /
【KAITRY】 公式ホームページはこちら
また、査定は1社だけでなく、複数社に依頼しましょう。
面倒に感じるかもしれませんが、不動産は価格が大きいので、1社だけの言い値で判断すると大きく損をする可能性も。
数社を比較して、「だいたいいくらくらいなんだな」と目星をつけましょう。
ご希望に合った査定をチョイス!
安心の大手企業がいいなら
→ 三井のリハウス
スピーディーに売却したいなら
→ ミライアス
営業ナシでサクッと査定額だけ知りたいなら
→ KAITRY
査定はどこも無料。
高く売るために「相見積もり」は常識です。
STEP2.不動産仲介会社で売却してもらう
査定で対応がよかった会社や担当者に相談して媒介契約を結び、売却を進めてもらいます。
購入者が現れたら、売買契約を締結し、家を引き渡します。
STEP3.売却額でローンが返せない場合は任意売却をする
ローン残債が多く、売却額で完済できない(オーバーローン)の場合は任意売却を検討しましょう。
任意売却とは、オーバーローンの際に金融機関の了承を得て売却を進めること。
売却自体は可能になるものの、任意売却をすると「住宅ローンの債務不履行を起こした」という判定になるため、金融機関やクレジットカード会社のブラックリストにのることになります。
一方で、競売よりは高く売れやすい、競売よりプライバシーが守られる、というメリットも。
そっか、ローンが返しきれないと「競売」にかけられちゃうのか……。
任意売却については「イクラ不動産」の解説がわかりやすかったので、ご参考にどうぞ。
2.住宅ローン借り換えと同時に名義変更する
ふたつめの対策は住宅ローンの借り換えによる名義変更。
夫名義で住宅ローンを組んでいる家を売却せずにそのまま妻と子どもが住み続ける場合は、住宅ローンの借り換えがおすすめ。
妻の収入が十分あれば、借り換え時に妻が住宅ローンを引き継ぎ、「家の名義も住宅ローンの名義も妻」というきれいな状態で離婚ができます。
もし、妻が住宅ローンの審査に通らない場合も、夫が名義人のまま借り換えをするのがおすすめ。
なぜなら、借り換えをすることで、妻を連帯債務者や連帯保証人から外すことができるからです。
さっきの「夫が払わなくなると妻に支払い義務が生じる」という地獄の話ですね!
そう。
借り換えは「別の銀行と新たな住宅ローンを新規契約をする」ということなので、契約時に連帯債務者や連帯保証人に妻の名前を記入しなければOK。
住宅ローンを借り換える手順は以下の2ステップです。
STEP1.住宅ローンの借り換え先を探す
住宅ローンを扱っている金融機関のなかで、借り換え条件や金利条件がいい銀行をピックアップ。
ホームページ上に「借り換え額シミュレーション」がたいていあるので、条件を入力して、借り換えの手数料や金利、借り換え後の支払額などを確認しましょう。
STEP2.借り換え審査に申し込む
住宅ローンを新規で組んだ時と同じで、借り換え時にも銀行の審査があります。
審査に通れば借り換え準備はOK。
あとは手続きを進めるだけです。
【注意!】ペアローンは借り換え難易度高め
さきほども少しふれましたが、ペアローンを組んでいる場合は借り換え難度が高めです。
ふたりで借りていた金額を、ひとりにまとめるのは審査が通らない、ってやつですね。
そうそう。
ふたりで7万円ずつ返済していたのが、ひとりで14万円返済することになるから、銀行も「この収入で大丈夫か?」ってなりますよね。
また、ペアローンは両者に所有権・決定権があるため、夫婦で家をどうするかの意見が違うと話がまとまりません。
夫婦関係がこじれているとそもそも話し合いさえできず、借り換えも名義変更も何も進みません。
こじれた夫婦がお金の話を冷静にするのはムリです(体験談)。
専門家を第三者として入れて、調整してもらうのが一番スムーズ。
住宅ローンまわりの整理なら「離婚・住宅ローン対策センター」の無料相談がおすすめ。
でも、そういう第三者機関に入ってもらうの、余分にお金かかりますよね……。
家は大きな財産なので、やり方を間違うと大金を失ったり、お金のことでモメて離婚協議が進まずにこじれたりします。
(わたしは生命保険をきっかけにこじれて離婚話が止まりました……)
報酬を支払ったとしても、「スムーズで確実な離婚」がゴールなら、弁護士さんもふくめ第三者に依頼するのは必要経費と割り切りましょう!
\ 住宅ローン問題をまるっと解決 /
「離婚・住宅ローン対策センター」の公式ホームページはこちら
3.合意書を作成して約束する
3つ目の対策は合意書の作成。
夫名義のまま、夫が住宅ローンを払い、妻と子どもが住み続ける場合、口約束だと「夫が支払わなくなるかも」「勝手に売却されるかも」などの心配が残ります。
このケースは口約束するとリスクが高いため、合意書を作成しておくべきです。
離婚協議書を作成する場合は、その中に盛り込めばOK。
入れるべき内容は以下です。
\ 離婚協議書にコレは入れよう /
- 所有権について
- 住宅ローンの返済について
- 返済が滞った場合の対応について
- 固定資産税は誰が負担するか
- 妻と子に使用権限を認める場合の内容や期間
専門的な内容になるので、離婚問題に強い弁護士さんに相談のうえ作成するとより確実で安心できますよ。
離婚時の持ち家問題でやっちゃダメなこと
最後に、離婚時に持ち家関連で気を付けた方がいいことを2点ご紹介します。
口約束で夫名義の家に住み続ける
繰り返しになりますが、口約束で夫名義の家に住み続けるのはおすすめできません。
住宅ローンの支払いが滞ったり、勝手に売却されたりすると、妻と子どもは退去することになってしまいます。
賃貸契約が難しい収入不安定なパートや契約社員だと、賃貸をすぐに借りることも難しいため、かなりのリスクに。
このパターンならせめて合意書の作成を。
離婚する夫の口約束なんて信じてはいけません。
夫と賃貸契約を結んで夫名義の家に住み続ける
夫名義の持ち家をそのまま夫が保有&住宅ローンの支払いを行い、妻と賃貸契約を結んで住み続ける、というケースもあります。
賃貸契約をしっかり結ぶなら、さっきの話よりは現実的じゃないですか?
契約や約束という面ではさっきよりまともですが、「離婚後も夫とやりとりをする、連絡を取り合う」という点で個人的におすすめできません。
わたしなら、離婚後も夫と関わる要素をわざわざ増やしたくないです。
たしかに、子どもの面会連絡はともかく、なるべく夫とは最低限の関わりにしたいですもんね。
しかも賃貸契約すると主従関係になりそうだし、微妙ですね……。
家問題を解決するには、まず家の査定額を知ろう
離婚時の持ち家問題は本当にやっかいで面倒です。
でも、家は大きな財産なので、夫との交渉に失敗するともらえるはずだった大きな利益を失うかもしれませんし、関係がこじれてそもそもの離婚話が成立しなくなる可能性もあります。
なので、抜かりのない下準備が必要。
夫婦の話し合いで解決するにせよ、第三者を入れて協議するにせよ、まずは持ち家の査定額を知るところがスタートです。
そうしないと、売却でどれくらい利益/損益が出るのか、売却するのとそのまま住むのとどっちがいいのかなどの判断ができませんから。
やっぱり持ち家あると面倒だなと思いますが、大事な資産なので、もらうべきものはもらえるようしっかり準備します!
- 持ち家は売却するのが一番スムーズ
- そのまま住みたいならローン借り換えできる経済力が必要
- 売却にせよ、住み続けるにせよ、家の現在価値は把握すべし
ということで、今回は「離婚時の住宅ローンが残った持ち家」についてお話しました。
中古不動産価格上昇中につき、ここ20年くらいで購入した物件は購入価格よりも高く売れる可能性があります!
査定額を知って、家をどうするか検討して、しっかり家 or 現金という資産を獲得しましょう。
以上、みみ子(@minimarikon)でした!
「離婚にまつわるお金」についてはこちらもご参考に
子連れ離婚するためにいくら貯めればいい?【答え:最低100万円】
<不動産査定>
安心の大手企業がいいなら
→ 三井のリハウス
スピーディーに売却したいなら
→ ミライアス
営業ナシでサクッと査定額だけ知りたいなら
→ KAITRY
<住宅ローン整理の相談>
名義変更や借り換えをまとめて相談するなら
→ 離婚・住宅ローン対策センター
STEP1: 持ち家の現在価値を知る(上記サイトで無料査定に出す)
STEP2: 売却するか、誰かが住み続けるかを決める
STEP3: 住み続ける場合は住宅ローンの借り換えを進める
コメント