保育園児と小学生がいて、離婚準備中です。
〇 離婚前にお金はいくら貯めておくべき?
〇 離婚にかかるお金は全部でいくら?
離婚にかかるお金はざっと100~500万円。
ここには離婚自体にかかるお金のほか、別居費用、離婚後の新生活費用が含まれます。
自由にできるお金ナシで離婚話を切り出すと、日々の暮らしがまわらず苦労するのでお金の準備はしっかり!
今回は離婚を検討しているママに向けて「離婚にかかるお金」についてお話します。
以下のような方におすすめの記事です。
- 離婚するために貯金したい
- そもそも離婚にかかるお金がいくらかわからない
- 離婚後の生活費が不安、今から備えたい
わたしは離婚を切り出すと決めた瞬間から、資産を把握し、離婚にかかるお金を洗い出し、こっそり離婚貯金をスタート。おかげで弁護士さんの手付金や新居の初期費用もスムーズに払えました。
この記事を読んで離婚にかかるお金を把握すれば、お金に困らずスムーズに離婚を進められますよ。
離婚前にかかるお金、離婚自体にかかるお金、離婚後の新生活にかかるお金、の大きく3つに分けて書いているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- 離婚するためには最低でも100万円を見積もっておく
- 離婚にかかるお金の内訳
- シングルマザーがもらえる手当/支援金を知る
離婚するために最低100万円は貯めたい
離婚してスムーズに新生活を始めるために最低限貯めておきたいお金は100万円。
なぜなら、離婚を切り出してから離婚が成立し、新居で暮らし始めるためには以下の費用が必要だから。
\ 離婚にかかる費用 /
① 別居するために必要なお金:30~90万円
② 協議・調停・裁判離婚にかかるお金:1~100万円
③ 新生活を始めるための初期費用:50~80万円
④ 離婚後の生活費:月14~30万円×2~6か月分
弁護士さんの有無、実家に戻るか賃貸を借りるか、賃貸を借りる場合の家賃、子どもの保育料などによって差はありますが、100~500万円程度が目安です。
そんなに!
でもわたしは実家に出戻りしようと思っているのでもう少し安いかな……?
人によって大きく差が出ますからね。
ここからは各項目の詳細をチェックしながら、自分はいくら離婚貯金が必要かをみていきましょう!
離婚前・離婚後、お金はいくらかかる?【リストアップ】
離婚にかかる主なお金は、先ほどご紹介した4つ。
\ 離婚にかかる費用 /
① 別居するために必要なお金
② 協議・調停・裁判離婚にかかるお金
③ 新生活を始めるための初期費用
④ 離婚後の生活費
それぞれ、詳細をみていきましょう。
① 別居するために必要なお金
同じ家で暮らしながら離婚話を進めるのは難しいので、離婚前に別居をスタートするケースが多いです。
別居するために必要なお金は以下の3つ。
家の契約、初期費用(家賃の4~8倍)
賃貸住宅を借りる場合は、契約時の初期費用がインパクト大。
\ 賃貸契約でかかるお金 /
・仲介手数料(家賃の0.5か月分)
・敷金(家賃の1~2か月分)
・礼金(家賃の0~2か月分)
・家賃の2~3か月分
・火災保険料(2年契約で1~2万円)
・クリーニング代(1~3万円程度)
・鍵交換費用(3000~3万円程度)
家賃を基準に計算される項目が多いので、家賃が高いと初期費用はより高くなります。
仮に家賃が7万円だとすると、27~60万円が契約時に初期費用としてかかります。
かなり開きがありますね。
60万円はキツイ……。
敷金礼金や仲介手数料が抑えられた物件を選ぶのがベター。
ただ、パートやフリーランスだとそもそも賃貸契約のハードルが高いので、「賃貸住宅が借りれない!シングルマザーが入居を断られたときの次の一手」もあわせてチェックしてみてくださいね。
荷物の運搬費(3,000~1万円)
別居の場合は家具/家電の持ち出しはせず、身のまわりのもののみを持ち出すのが一般的。
荷物は少ないので、引っ越し業者に依頼する必要はありません。
以下のどちらかの方法で荷物を新居に運びましょう。
- 段ボールに詰めて、配送業者に集荷してもらう
荷物の量や距離によりますが、自分と子ども1~2人分の荷物なら数千円~1万円程度で済むでしょう。
- 自家用車やレンタカーで、自分で運ぶ
レンタカーやシェアカーを利用する場合は、半日で5,000~10,000円程度のレンタル料とガソリン代がかかります。
丁寧に梱包や荷詰めをする必要がないので、配送業者を利用するより準備が楽です。
当面の生活費(1か月の生活費×3~6か月分)
自分の給料で別居後の生活費をカバーできるなら心配は不要。
それがあやしい場合は、3~6か月分ほどの生活費を確保しておくと安心して別居を進められます。
1か月の生活費がいくらかかるかは、このあとの「④ 毎月の生活費」のところで試算してくださいね。
別居中には婚姻費用がもらえる
別居中だとしても夫婦には生活を支えあう義務があるので、収入の低い方は多い方から生活費(婚姻費用)をもらえます。
月々のもらえる金額については、夫と妻の年間収入をもとに、裁判所が発行している「算定表」を参考にするケースがほとんど。
仮に、14歳以下の子ども2人を連れて別居するとき、夫の年収が700万円、妻の年収が100万円の場合だと、夫から妻への月々の婚姻費用は12~14万円が目安とされています。
えっ、そんなに!
でも、とはいえ夫がすんなりその額を払ってくれるかあやしいですよね……?
婚姻費用についての話し合いが決裂して、支払いがされないケースはとっても多い!
そんなときは、ちょっと面倒ですけど「婚姻費用の分担請求調停」をおこしましょう。
婚姻費用は義務なので、調停をおこせば確実に婚姻費用額が決まり、もらえるようになります。
婚姻費用についての調停っていうのもあるんですね!
そうそう、ほかにも離婚まわりだと子どもとの面会調停なかもよくあります。
ちなみに、わたしも別居後、しばらくは婚姻費用をもらえていませんでしたが、離婚調停と同時に婚姻費用調停をおこして、婚姻費用をしっかりもらえました!
② 離婚協議~手続きで必要なお金
次は離婚自体にかかるお金について。
離婚自体は、離婚届にサインをして役所に提出するだけで完了するので、費用はかかりません。
ただし、離婚の仕方(協議離婚・調停離婚・裁判離婚)によって、手数料や依頼料などがかかります。
協議離婚の場合
離婚する夫婦の約9割は協議離婚、つまり夫婦間の話し合いで離婚を成立させています。
この場合は離婚自体に費用はかかりません。
ただ、協議離婚の場合、財産分与や養育費、面会交流条件などが口約束になり、あとあとトラブルになることが多いです。
そのため、離婚届を提出する前に「公正証書」を作成するのがおすすめ。
この「公正証書」は公証役場という国の機関で作成するため、作成費用がかかります。
目的の価額 | 公証人手数料 |
---|---|
100万円以下 | 5,000円 |
100万円を超え200万円以下 | 7,000円 |
200万円を超え500万円以下 | 11,000円 |
500万円を超え1,000万円以下 | 17,000円 |
1,000万円を超え3,000万円以下 | 23,000円 |
3,000万円を超え5,000万円以下 | 29,000円 |
5,000万円を超え1億円以下 | 43,000円 |
「目的の価額」ってなに?
ざっくり言うと、財産分与・慰謝料・養育費などの支払い契約額を指します。
例えば、財産分与額と慰謝料、子どもが成人するまでの養育費合計額を足した1,000万円についての公正証書を作成するなら、23,000円ということに。
公正証書は夫婦で内容を決めて書き出しておけば、それをもとに公証人が公正証書を作ってくれます。
なので、ふたりで話し合える状態であれば、弁護士を入れる必要は特別ありません。
調停離婚の場合
協議離婚で離婚話がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
調停にかかる費用は、申し立てをするための手数料(収入印紙代)や戸籍謄本の発行、書類の郵送など、合計で約3,000円前後。
調停員さんが立ち会ってくれるから、人件費もかかるし高そう……というイメージがわたしもありましたが、実は調停自体はあまりお金がかからないのです。
とはいえ、調停離婚した人の話だと、すごいお金かかったという声もありますよね?
それは弁護士さんを依頼したからですね。
調停離婚の場合、夫婦どちらかもしくは両方が代理人(弁護士)を付けている割合は約55%(令和2年の司法統計より)。
半数の人は調停に臨む際に弁護士さんを依頼しているので、着手金や成功報酬などの支払いが発生し、「調停離婚は高かった」という結論になります。
弁護士費用は依頼先や依頼内容によって本当にさまざまです。
参考までにわたしの場合、こちらから離婚調停と婚姻費用分担調停を申し立てて、相手からは面会交流調停を申し立てられて、約半年かけて調停離婚しましたが、弁護費用は全部で約80万円でした。
80万円!
弁護費用だけで!!
弁護士さんに依頼しなくても調停離婚はできるので、特別必要な理由がないなら依頼しなくても大丈夫です。
ただ、お金まわりでモメてたり、やっかいな夫の場合は弁護士さんを代理人としてたてたほうが気持ち的にはかなり安定しますし、確実にお金(財産分与や養育費、慰謝料)を獲得できます。
離婚調停や離婚裁判の場合はお金が絡むことが多く、獲得できたお金に応じて成功報酬を払うことに。
慰謝料や財産分与をたくさんもらうほど、支払うお金も増えますので、弁護費用は本当にケースバイケースです。
裁判離婚の場合
調停離婚が成立しない場合、訴訟を起こして裁判に進みます。
裁判に必要な費用は、手数料(収入印紙代)13,000円。
離婚裁判の場合は慰謝料請求や養育費、婚姻費用などの請求を同時に行うことが多く、この場合は上記手数料に加えて別途収入印紙代が必要になります。
また、裁判となると専門知識が必要ですし、準備するものも多いので、弁護士さんに依頼するケースがほとんど。
わたしの場合、調停が成立せずに裁判となる場合、追加の着手金が20~40万円と説明を受けました。
離婚裁判までいくと100万円コースですね……。
モメるほどに費用がかさんでいく……
ですね(泣)
でも、仕事も家事育児もあるので、ひとりでは全部できません。
弁護士さんをつけるほどにモメそうな方は、よりしっかりと資金を貯めておきたいところです。
③ 新生活を始めるために必要なお金
気を取り直して、「離婚後の新生活を始めるために必要なお金」について試算していきましょう。
引越し(1~10万円)
距離と荷物量によりますが、一般的には2人暮らしの引っ越し費用(同じ都道府県内への移動の場合)が6~10万円程度。
元の家から家具や大型家電を持ち出す場合は、これくらいを想定しておきましょう。
家具・家電を新居で購入する場合は、身のまわりのものがメインとなるので、荷物量も引っ越し代も減ります。
段ボールで収まるようであれば、別居時と同じようにレンタカーや宅配便で荷物を移動させると1~2万円程度で引っ越せます。
家の契約、初期費用(家賃の約4~8倍)
賃貸住宅を借りる場合、契約時に初期費用が必要になります。
\ 賃貸契約にかかるお金 /
・仲介手数料(家賃の0.5か月分)
・敷金(家賃の1~2か月分)
・礼金(家賃の0~2か月分)
・家賃の2~3か月分
・火災保険料(2年契約で1~2万円程度)
・クリーニング代(1~3万円程度)
・鍵交換費用(3000~3万円程度)
繰り返しになりますが、仮に家賃が7万円だとすると、27~60万円が初期費用としてかかります。
初期費用を抑えたいのなら、敷金礼金が0、仲介手数料無料の物件を探すようにしましょう。
わたしみたいに実家同居をするなら、金銭的負担はかなり少なくすみますね!
家具や家電の購入(20~30万円)
新居用の家具や家電の購入費用目安はこれくらい。
\ 新生活の家具家電購入費 /
・冷蔵庫 (200L程度で約3万円)
・洗濯機(縦型、容量8kgで約5万円)
・ガスコンロ(2口タイプで約2万円)
・テーブル&椅子(4人掛けで2万円)
・ソファ(2人掛けで約2万円)
・ベッドや布団(セット5,000円×人数分)
・テレビ(32型で約4万円)
・カーテン(2部屋分で約2万円)
このほか、収納家具や食器棚、子どもの勉強机、パソコン、タブレット、プリンター、DVDレコーダー、炊飯器、鍋などの調理器具、食器などを必要に応じてそろえることになります。
その総額目安は、20~30万円ほど。
各アイテムのランクやブランドにもよりますが、一式そろえるなら安いものでも20万円は予算しておいたほうがよいです。
子どもの転園/転校費用(0~5万円)
引っ越しにともない、子どもが転園/転校する場合、制服や体操着、指定バッグなどの買い直し(ひとり5,000~1万円程度)が必要です。
また、私立幼稚園や認可外保育園の場合は入園金(数万円程度)が必要なケースもあります。
④ 毎月の生活費
つぎに、離婚して新生活が始まったあと、「毎月かかる生活費」を試算してみましょう。
家賃(5~10万円)
10歳以下の子ども2人と3人暮らしをするなら、最低でも約40㎡(1LDK)は欲しいところ。
居住エリアや広さ、利便性などによって大きく差が出ますが、東京23区内だと割安な区(足立・葛飾・江戸川)でも1LDK相場は約9万円です。
23区内だと最低でも10万円と考えていたほうがよさそうですね……あれこれ条件付けると15万とかいっちゃいそう。。
なかなか予算や条件に合う物件は見つからないもの。
UR賃貸住宅や低所得者にやさしい都営住宅なども検討に入れて、根気強く探しましょう。
離婚後の家問題については以下もご参考に
水道光熱費(2~2.5万円)
光熱費は電気代とガス代で月1~1.5万円くらいが目安。
水道代は住んでいるエリアによって大差ありますが、関東圏の場合、2人以上の世帯の水道代平均は月5,221円(総務省の家計調査2018年より)。
2か月ごとに1万円の請求がくるイメージです。
通信費(1,000~5,000円)
最近ではスマホ代がかなり安くなったので、データ通信量が少なめの人なら月々1,000円以下でスマホを持つこともできます。
楽天モバイルだと、3GB以下なら0円!
スマホ1台あたり5,000円以上を払っている場合は、格安スマホへの乗り換えを検討しましょう。
わたしは長男にお古のiPhone8をあげて、楽天モバイルで契約。毎月0円で使っています。
0円!
キッズ携帯を持たせるよりだいぶ安上がりですね。
食費(4~8万円)
小学生低学年までの子どもであれば、そこまで量を食べないので、母子3人世帯でも食費は月4万円以下(週予算1万円)も可能。
ただ、子どもの成長によって食費はどんどん上がるので、中学生・高校生の子どもがいる場合は倍になることも。
ママの仕事の多忙度によっては、外食やテイクアウトが増えることで食費がかさんでいきます。
食費は生きるために大切なお金。
あまりケチケチしてスーパーハシゴしてもたいした節約にならないですし、わびしくなりますので、個人的には必要経費と割り切っています。
子ども9歳&5歳のときの我が家3人の食費は、毎月約4~5万円でした。
日用品費(5,000~1万円)
洗剤やティッシュペーパー、おむつ、文房具、タオルの買い替え、子どもが使う折り紙など、細々したものの積み重ねで意外とふくれる日用品費。
楽天市場やYahoo!ショッピングのキャンペーン、毎月20日のウェル活などのタイミングに合わせて、いつも使うものは底値で買っておきましょう。
Yahoo!ショッピングメインで使って、貯まったTポイントをウェル活で使い、日用品や医薬品をまとめ買いしています。
子ども費(2~10万円)
学童/保育園、給食費、習い事、学用品、洋服など子どもにまつわる費用です。
学童や保育園は住んでいる自治体や子どもの年齢によって差が大きい費用。
たとえば、乳幼児を認可外保育園に入れると、月7万円を超えることもあるので、そうそうに自治体の認可保育園に入れる努力をすべきです。
小学生になれば、世帯収入によっては「就学援助費」が支給されるので、大部分をカバーできるように。
この項目で意外と大きいのは、習い事です。
スイミングやダンス、テニスなどの習い事は週1日で月7,000円程度。
子ども2人がそれぞれふたつずつ習い事をすると、月2.8万円になるため、家計をよく把握してから習い事は決めましょう。
離婚後、入ってくるお金を把握すべし!
離婚後の生活に毎月いくら必要かわかったら、次は毎月入ってくるお金を試算。
「毎月必要なお金 > 入ってくるお金」という赤字家計にならぬよう、もらえるお金と自分が最低限稼ぐべき金額を把握していきます。
① 養育費
離婚をすると元夫から子どもに支払われる(ハズ)の養育費。
養育費の額は、婚姻費用と同じく裁判所が発行している「算定表」を目安に決めることが多いです。
仮に、14歳以下の子ども2人を連れて別居するとき、夫の年収が700万円、妻の年収が100万円の場合だと、夫から妻への月々の養育費は10~12万円が目安とされています。
えっ、この条件だと婚姻費用は12~14万円でしたよね。
それより安いのはなぜ?
婚姻費用は妻の生活費負担も入っているけど、養育費は子どもに対してのみ支払われるからですね。
公正証書を作成していない協議離婚だと、養育費は口約束ゆえ支払いがストップすることも多め。
確実に養育費をもらい続けたい場合は、公正証書を作成して給与差し抑えができる状態で離婚したいところです。
日本では養育費を払うべき人で払っている人は2割。
残りの8割の父親(元夫)は養育費を払っていないという悲しい現状があります。
払っていない人が8割も!
確実にもらうために、公正証書ってやっぱり必要なんですね・・・
② 自分の給料
離婚後に頑張って増やすべきは「自分の給料」。
養育費や手当金などで生活費をカバーするのは、もちろん悪いことじゃない。
だけど、自分で稼ぐ力、生きていく力を付けないと、元夫の状況が変わったり(病気とか再婚とか)、制度が変わったりしたときに自分と子どもが困ります。
離婚前から仕事の準備はしたたかに進めておきましょう。
シンママの仕事についてはこちらもどうぞ
③ 手当・補助金
シングルマザー/ひとり親家庭は自治体や国からの支援が手厚いので、もらえる手当は確実にもらいましょう。
申請しないともらえないものも多いので、離婚後は早めに申請手続きを!
児童扶養手当
離婚や死別によるひとり親に支給される、国の制度です。
子ども1人目は最大43,160円、2人目は最大10,190円もらえるので、子どもがふたりいるシングルマザーは最大で月53,350円が支給されます。
児童扶養手当には所得制限があり、扶養人数(子どもの数)によって限度額が決まっています。
子どもふたりの場合は、年間所得1,330,000円(給与換算すると年収約2,157,000円)までなら最大である53,350円が支給されます。
それより収入が増えると、支給額は減っていき、年間所得2,760,000円(給与換算:年収約4,125,000円)を超えると支給停止となります。
月5万円って結構大きいですね!
でも、離婚2年目以降は要注意。
養育費の80%は所得としてみなされるので、仮に年間60万円の養育費を受け取ると、48万円の所得として計算されます。
前年の所得をもとに支給額が決定するので、離婚1年目にがっつり養育費をもらうと、2年目は支給停止になる可能性が。
まあ、養育費しっかりもらえていれば、児童扶養手当をあげる必要性ない、って判断はまっとうですもんね。
児童育成手当
児童扶養手当と似ていますが、児童育成手当は東京都独自の制度。
同じく、離婚や死別によるひとり親がもらえる手当ですが、所得制限が支給額が異なります。
児童育成手当の支給額は、子どもひとり月13,500円。
ふたりいれば、13,500円×2人=27,000円が支給額となります。
所得制限は児童扶養手当よりゆるく、所得4,444,000円(給与換算すると、年収約6,230,000円)以内であればもらえるので、児童扶養手当はストップしたけど、児童育成手当はもらえる、というケースも。
児童育成手当は、養育費の80%を所得にする、というシステムはなし。
単純に世帯所得が限度額を超えるか超えないか、で判断されます。
児童扶養手当はしっかり稼ぐと支給停止になりそうですが、児童育成手当ならもらい続けることができそうですね!
児童手当(子ども手当)
これはひとり親とは関係なく、子どもがいるともらえます。
児童の年齢 | 手当月額(児童1人あたり) |
---|---|
3歳未満(3歳の誕生月まで一律) | 15,000円 |
3歳~小学校6年生(第1子、第2子) | 10,000円 |
3歳~小学校6年生(第3子以降) | 15,000円 |
中学生(一律) | 10,000円 |
所得制限超過世帯の中学生以下の児童(一律) | 5,000円 |
子どもがふたりの場合の所得制限は7,060,000円(給与換算で年収約9,178,000円)。
この所得以内であれば、子どもひとりあたり月10,000~15,000円が支給されます。
いままでは所得制限を超えていても中学生以下なら5,000円をもらえました。
でも、制度改正により2022年10月からは年収1200万円以上の人が世帯にいると支給が完全に停止に……。
わたしは縁遠い金額ですが、せちがらいですねえ……。
就学援助費(給食費援助)
住民税非課税世帯、または所得が低い世帯で公立小学校~中学校に通っている子どもに支給されます。
就学援助費をもらえれば、子どもが学校に通うための最低限の費用はカバー可能。
援助項目には、入学準備金、通学用品費、修学旅行費、給食費などがあります。
母子家庭(子ども1人)の場合の所得限度額は2,717,376円が目安。
限度額目安は子どもの数によって異なります。
参考までに、杉並区の就学援助費の詳細説明はこんな感じ。
④ 財産分与
④財産分与と⑤慰謝料は離婚時にまとめてもらうor分割で数年かけてもらうのが一般的なので、「毎月入ってくるお金」とは性質が違いますが、確実に生活費や教育費の足しになるので押さえておきましょう。
離婚時の財産分与では、婚姻中に築いた財産は夫婦で半分ずつ分けます。
財産が400万円あれば、200万円ずつ、ということ。
やっかいなのは持ち家に住み続ける場合。
現金財産とあわせて家という財産も折半するため、家をもらう方はその分現金を相手に差し出す、という調整が必要になります。
家を売却するのであれば、その売却額を折半するのでシンプルなんですけどね。
うわーー--めんどくさそう。。
現金預貯金の名義人が夫か妻か、はたまた子どもかは関係ナシ。
婚姻中に夫婦で築いた資産としてすべて合算のうえ、折半されます。
つまり、自分名義の口座に貯金しておけば自分の資産……にはならないということ。
ただし、結婚前に持っていた各個人の財産は折半されません。
なので、結婚前の預貯金は家計に入れずそのまま持っておくと、離婚時に大活躍するのです。
⑤ 慰謝料
不倫やDVなど、相手が有責(相手に非があっての離婚)の場合、慰謝料をもらえることがあります。
相手が何をしたかによって慰謝料も大きく変わるうえ、相手の支払い能力も配慮されるので、一概にいくらもらえるというのが言いにくいお金です。
めっちゃケースバイケースですが、一般的には不倫でもDV/モラハラでも50~300万円あたりが相場。
不倫の場合は、夫ではなく不倫相手の女性に請求することもできます。
離婚準備金100万円を貯めるために、今から動こう!
長くなりましたが、離婚にかかるお金と離婚後に入ってくるお金、これで把握できましたね。
あとは足りない分を用意するだけ。
\ 今からやる!離婚のお金準備 /
- 離婚を切り出す前に貯める
- 別居&協議中に貯める
- 親に相談して援助してもらう
などで離婚貯金を確保していきましょう。
また、現金を貯めるのも大事ですが、より稼げる仕事に早めに就くことが一番大事。
なぜなら、手取り月10万円のパートから、手取り20万円の正社員にステップアップできれば、それだけで日々の生活費はしっかり確保できるので安心して離婚にのぞめるから。
離婚を切り出す前から、転職や資格取得をスタートして、ぬかりなく離婚準備を進めましょう。
離婚を切り出せない理由の多くは「経済的不安」です。
経済的に自立できれば、離婚しても生活していく自信がつき、理不尽な結婚生活を手放す勇気がもてますよ!
- 別居、弁護士依頼、新生活の費用として最低100万円は貯金したい
- 離婚自体にお金はかからないが、弁護士依頼によって高くなる
- 離婚後の支出バランスを把握して、今から備えておく
ということで、今回は「離婚にかかるお金」についてお話しました。
なにより仕事(定期的な収入)の確保が心の安定につながります。
早めに転職/資格取得をはじめて、確実に離婚準備を進めていきましょう!
以上、みみ子(@minimarikon)でした!
シングルマザーの仕事についてはこちらもご参考に
STEP1:離婚前後にかかるお金を見積もる
STEP2:離婚後にもらえるお金を把握する
STEP3:足りない分を補うべく、貯金する/仕事を確保する
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