こんにちは、みみ子(@minimarikon)です。
〇 もう戻るつもりはないので、抜かりなく準備したい
〇 子どもを連れて家出をすると離婚に不利になる?
〇 家出で気をつけることは?
家出を決心するのは勇気がいりますよね…。
わたしも「もう限界!」と感じて昼逃げした経験があるので、今回は実体験を交えつつ、家出についてお話します。
・家出からの離婚を成功させるためには「準備」が命
・家出当日は忘れ物をしがちなので、荷物リストを用意
・幸せになるための家出に、うしろめたさを感じる必要はない
今回は「子連れで家出するときの準備」について。
以下のような方におすすめの記事です。
\ こんな人は読んでみて /
- 近いうちに家出を計画していて、ぬかりなく準備したい
- 持ち出すべきものと、持ち出してはいけないものを知りたい
- 子連れ家出の注意点を知りたい
実際、わたしも子どもを連れて家出したことから別居が始まり、そのまま離婚したひとり。
もう戻るつもりのない家出は準備が命です。
後悔や失敗のないよう、家出準備を7つのステップに分けてご紹介します。
本気家出なら、準備が命
旦那に不満があったり、関係がよくなかったりすると、同じ空間にいるだけでしんどくなります。
\ 旦那への不満あるある /
- 子育て、仕事、家事で手一杯なのに、旦那の世話までしなきゃいけない
- 共働きで状況は同じなのに、家事分担が一向に進まない
- 休日も自由に過ごしていて、子どもに一切かまわない
- 金遣いが荒すぎて、いくら家計管理をしても全然貯金ができない
- 長年目をつぶってきた浮気/不倫にもう我慢できない
ひとつひとつは小さなこと(浮気/不倫はおおごとです)かもしれませんが、積み重なっていくとその不満やストレスは耐えきれないものに。
そして「家を出よう」というところに行きつくわけですが、それは「本気の家出」ですか。それとも夫に対する「いましめの家出」ですか。
「いましめの家出」であれば、特に入念に準備をすることなく、旅行に行くくらいの荷物で実家や友人宅に短期間行けばいいでしょう。
一方、「本気の家出」であればぬかりない準備が必要です。
あとから「大事な〇〇を忘れた」「捜索願いを出されておおごとになった」「子どもの保育園に押しかけてきた」などのトラブルにならないよう、しっかり準備をしておきましょう。
家出準備をしているのがバレないように、したたかに進めていくべし!
ヌケモレ厳禁! 家出準備7ステップ
ここでは、「本気家出」の準備を7つのステップに分けて説明していきます
STEP1:家出の持ち物リストをつくる
本気家出をするなら、持ち出すものをしっかりリスト化して、忘れ物がないようにするべきです。
銀行カードを忘れた! とか、子どもが毎日一緒に寝ているぬいぐるみを忘れた! とかになると、取りに戻る or 夫から受け取るという面倒なことをするハメに……
確かにそれは地獄ですね……
持ち出すべきものは人それぞれ。
また、緊急度によっても異なります。
今日思い立って今すぐ出なきゃいけない場合は、貴重品と最低限の荷物のみになってしまうこともあるでしょう。
その際は、替えのきかない&あとから購入できないものを優先しましょう。
ここでは、準備に1日以上ある場合の忘れちゃいけないメインどころをまずは押さえておきます。
貴重品&生活必需品
- 現金
- 自分名義の銀行カードや通帳
- 子ども名義の銀行カードや通帳
- 自分名義のクレジットカード
- 年金手帳
- 保険証/子ども医療証/おくすり手帳
- 携帯電話
- パソコン
- 衣類・靴・かばん
- 常備薬
- 化粧品
- 自分が所有している貴金属類
- 不倫/浮気の証拠
婚姻中にお互いが稼いだお金は夫婦の共有財産になるため、実際は貯金の名義は関係ありません。
ですが、夫をムダに怒らせないために自分名義の銀行カードやクレジットカードを持参しましょう。
貴金属、アクセサリー類も明らかに「自分のもの」と思えるものだけを持ち出しましょう。
\ 持ち出しに迷ったらこの記事もCHECK /
また、衣類や靴など身に着けるものはあとから買うこともできますが、家出直後はゆっくり買い物をする時間的余裕も、気持ち的余裕もありません。
いつもの生活を続けられるよう、今のシーズンに着る洋服や靴、かばんは最低限持ち出すのがおすすめです。
重要書類系
- 自分と子ども名義の保険証券や契約書類
- 現在の家の電気・ガス・水道・インターネットなどの契約書類(コピーで可)
- 仕事で使う書類や参考資料
- 子どもの学校や保育園の書類
- スケジュール帳や日記
保険証券や契約書類は問い合わせたり取り寄せたりすれば済むケースも多いのですが、家出直後から離婚話や財産分与話を進めることになると、これらの資料が役立ちます。
ただし、契約名義が夫のものはなるべく持ち出さないように。コピーしたり、携帯で写真に撮ったりして、情報が確認できればOKです。
スケジュール帳や日記……置いていって見られたら最悪ですね。
相手が不倫/浮気している場合は、自分の過去の日記が証拠として使えるケースもあるので、そういう意味でも持ちだすべきです。
子どものもの
- 学校や保育園に持っていくもの
- 大事にしているおもちゃやぬいぐるみ
- 習い事用具
- 使い慣れた哺乳瓶や水筒
- ベビーカー/抱っこ紐
- 子どもの成長アルバム
家出後も子どもがいつもの暮らしを送れるよう、ランドセルや幼稚園バッグ、習い事バッグなどは一式持ち出しましょう。
もちろん、緊急性が高い場合は家出直後に学校等に行くのも危険場合がありますので、その判断は慎重に。
うちの子たちは寝具に愛着があるので、いつも使っているまくらやタオルケットがあると、寝る環境が異なっても安心している様子でした。
親にとっては優先順位低いアイテムでも、子どもにとっては大事なもので安心材料になることもあります。
注意! 持ち出しちゃいけないもの
家出では「自分と子どものもの」だけを持ち出すのが基本です。
持ち出してしまうとゆくゆくトラブルになりやすいのは、例えばこんなもの。
\ 持ち出しちゃダメ /
- 夫名義の銀行カードやクレジットカード
- 夫が使っている時計や貴金属類
- 夫と共有で使っているパソコンやタブレット
- 婚姻前に夫が持っていたもの
- 婚姻前に夫が貯めた現金/資産
- 夫と共有で使っている印鑑
結婚する前からの持ち物や財産は、その個人のものとしてみなされるので、勝手に持ち出してはNGです。
また、家のどこに何があるかを夫が把握していない場合は、重要なもの(お金、銀行カード、印鑑など)はテーブルに出しておいてあげる、という親切心も大事。
あれはどこだ、〇〇を持っていっただろう、とあとからネチネチ言われるのは面倒すぎます。
持ち物はしっかりリスト化して準備しておきます!
持ち物リストを紙に書いて家に置いておくと、ひょんなことから家出計画がバレる可能性があります。
リストはなるべくスマホ内に記録しておきましょう!
STEP2:荷物の持ち出し方法を決める
身のまわりの貴重品のみを持ち出すのなら、スーツケースひとつで済むでしょう。
ただ、STEP1に記載したものをほぼ持ち出す場合は、車が必要になってきます。
持ち出し方法の候補は以下。
\ 荷物の量によって検討を /
- 自家用車
- レンタカー
- シェアカー
- 知人に車を出してもらう
- 当日に荷詰めをして配送業者に集荷してもらう
夫と共有で使っている自家用車の場合は、車ごと持っていくとトラブルになる可能性があるため、運搬に使ったあとは家に戻すのがベター。
車がない場合は、レンタカーやシェアカーをあらかじめ予約しておくか、親しい知人に事情を話して手伝ってもらいましょう。
また、夫が確実に帰ってこない確証と十分な時間があれば、段ボールに荷物を詰めて、配送業者に集荷しにきてもらうのも手。
ただし、量が多いと荷詰めに時間がかかるので、安全にパパっと荷出しをしたいなら避けた方がベターです。
わたしは事情があったので、家出をする当日に警察に「これから家出をする旨」と事情を伝えてに行きました。そしたら、警察の方々が2名でワゴン車を出してくださり、荷出しを手伝ってくれました。
当日はシェアカーを予約していて、自分で荷出ししようと思っていたのでビックリ。
あとから弁護士さんに話したところ、「警察がそこまで手伝ってくれるのは珍しい。すごく親切な警察署ですね」とのことでした。
STEP3:家出先を確保する
ひとまず一時的な居場所を確保するのであれば相手の了承を得るだけでどうにかなりますが、自分で家を借りて住みたいのであれば早めの準備/手配が必要です。
一時的な居場所の確保
一時的な居場所であれば、以下のような場所が考えられます。
\ 一時的な住まいといえばココ /
- 実家
- ホテル
- マンスリー(ウィークリー)マンション
実家に戻るケースが多いですが、実家が遠方だと子どもの学校や幼稚園を休ませることになりますし、会社員の場合は出勤が大変になる可能性も。
親しい友人がいれば友人宅にお世話になる選択肢もアリですが、子連れなので相手の負担に配慮が必要です。
実家や仲のいい友人宅は、夫に場所が割れてるケースが多いので、詮索されたくない場合は避けた方がベター。
実際、わたしも家出した日は実家にすぐさま電話が入りました。
親には電話には出ないように伝えておくといいですよ。
ほかにも、ホテルの1か月連泊プランも最近は豊富でおすすめ。
1か月で10万円以下という都内のホテルも多いので、選択肢に入りそうです!
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継続的な住まいの確保
家出後、自分で家を借りて定住したいのであれば、住まい探しは早めスタートが吉。
賃貸物件は一点物。家出を検討しはじめたその日から、賃貸情報アプリに希望条件を登録しておくべきです。
わたしが最近使っているのは「ietty(イエッティ)」という賃貸探しアプリ。
希望条件を登録しておくと、「今日の新着はコレ」はもちろん、「今日は新着がありませんでした」もご丁寧に教えてくれて、毎日モレなくチェックできます!
AIとのチャット形式でのやりとりもできて、営業電話はナシ。忙しい人でも効率よく部屋探しができますよ。
また、資金的に余裕がない場合やワンオペでは子どもの世話がムリな場合は、実家に戻って同居をする選択が賢明です。
ただし、親子とはいえど、いい年をした大人同士が一緒に住むのは意外と難しかったりもします。
ひとまず同居をしてみて、無理だなと思ったら自分で賃貸を借りるという選択ができるよう、実家同居中から収入をしっかり確保しておくことも大切です。
わたしも家出後は1か月ほど実家に戻り、子どもふたりと両親とともに暮らしていましたが、1か月で限界でした。
わたしは両親と仲がいい方ですが、やっぱり長期間一緒に暮らすとなると、仲がいいだけでは乗り越えられない壁が……
実家がそこまで広くないと、自分がひとりになれる場所がなくて居心地悪く感じそう……。
実家に戻るといっても、いつかひとり立ちする前提でいた方がいいのかもですね。
賃貸探しはここもおすすめ
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STEP4:置き手紙の準備
家出をするなら、置き手紙は必須です。
なぜなら、手紙やメッセージを残さずに家を出てしまうと、警察に捜索願いを出されたり、友人知人に探りを入れたり、ムダにおおごとになってしまうから。
置き手紙には「〇〇なので家を出ます。またLINEで連絡します」など、感情は入れずに簡潔に要件だけを書きましょう。
わたしは弁護士さんに依頼したうえで家出をしましたが、「置き手紙は短くシンプルに」は弁護士さんのアドバイス。
手紙に加えて、弁護士さんの名刺(連絡先)と弁護士さんの委任状(今後は弁護人を通すようにという旨の記載)を置いて家を出ました。
文句の一つでも言いたくなりそうですが、グッとこらえて要件のみ!ですね。
置き手紙はこちらの記事で例文付きで紹介してます!
STEP5:家出当日
家出当日までバレずに準備ができたら、あとはいつも通り夫や子どもを送り出してから荷出しをするだけ。
家を出るときに気を付けたいことは以下です。
\ 家出当日はココに気を付けよう! /
- 荷物リストをひとつずつ消しながら確実に荷物を持ち出す
- 夫がすぐに目につく場所に置き手紙を置く
- 家の鍵はひとまず持ち帰る
家出当日は気持ちが焦ってしまい、忘れ物をしがちです。
しっかりリストを確認しながら荷出しをしたら、最後にダイニングテーブルなどに置き手紙を置くのも忘れずに。
また、家の鍵をご丁寧にポストに入れてはダメ。
家出直後に忘れ物に気付くかもしれないし、後日、また家に戻ってものを持ち出すことがあるかもしれません。
家の鍵の返却は、ものをしっかり持ち出して、夫に「鍵を返せ」と言われてからでもOKです。
わたしは家出した日に焦って忘れ物をし、2度も家に戻りました……。
家出後も夫の了承を得て、夫不在時に自分と子どものものを持ち出したので、家出後も何度か鍵は使用。
数か月後に落ち着いてからポストインして返却しました。
STEP6:子どもへの説明
子どもの年齢にもよりますが、5歳以上なら家には戻らないことをしっかり伝えた方がいいとわたしは思います。
子どもは急にいつもと違う場所に住むことになり、場合によっては学校や幼稚園をしばらく休むことになるので、「なんでだろう」という思いは少なからず持ちます。
0~4歳くらいならなんとなくごまかし続けることもできますが、いつかは話さなければいけない日は来るもの。
何度も「どうしてパパはいないの?」と聞かれて毎回濁すよりも、「ケンカしちゃったから違うところに住むね」など、簡単に説明してあげたほうが子どもも納得します。
わたしは長男が6歳、次男が2歳の時に家を出ました。
タクシーに乗って移動するときに長男にだけ「パパと毎日ケンカしちゃうから、ちょっと違うところに行くね」と一度だけ話をしました。
STEP7:学校/保育園/幼稚園への共有
学校や保育園、幼稚園にしばらく通えない場合は、あらかじめ担任の先生などに事情を伝え、お休みの連絡をしておきましょう。
また、DVやモラハラなどから逃げる家出の場合、夫が狂気じみている場合は特に事情を共有しておく必要があります。
なぜなら、逆上した夫が子どもを取り返しに学校や保育園に行く可能性があるから。
どこまで対応してくれるかは学校や園の方針次第なのですが、子どもの安全を守るために相談しておくべきです。
わたしは小学校と保育園に事前に事情を話して、「夫が来ても子どもを引き渡さないでほしい」とお願いしました。
小学校はそれを了承してくれましたが、保育園の園長先生には「父親も保護者ではあるので、お母さんからのお願いだけを受けてお父さんへの引き渡しを拒否するというのは、園としては難しい」と言われました。
それも納得なので、それ以上のお願いはしませんでしたが、連れ去りが不安な場合はしばらくお休みさせる方が確実に安心できます。
わたしが依頼した弁護士さんからは「パパが子どもの小学校の校門に毎日押しかけて、母親も子どもも迷惑している」という方の話も聞きました。
連れ去りの心配がある・子どもと会わせたくない場合は、引っ越しをして転校、転園をするのが確実です。
家出のメリットをしっかり認識すべし
体力も気力も消耗する家出。
なので、しっかり家出するメリットを認識していないと、途中で「やっぱりやめておこう」と決心が折れたり、家出後に夫に説得されて出戻ったり、ということになります。
家出の目的にもよりますが、ここでは離婚を視野に入れた「本気家出」のメリット/デメリットをお伝えします。
家出のメリット
子どもを連れて本気家出をするメリットは、こちらの5つ。
\ 本気家出のメリット /
- 物理的に距離を取れるので、日々のDV/モラハラから確実に逃げられる
- 不在時に出ていくので、引き止めや説得を受けないで済む
- 別居期間として換算され、数年継続することで離婚理由になる
- ひとり(子どもと自分)になることで、夫との関係に対して冷静に判断できる
- ストレスや苦痛から解放される
物理的に距離を取れるので、日々のDV/モラハラから確実に逃げられる
DVやモラハラを受けている人は、ためらわずに家出をするべきです。
DV/モラハラが突然なくなるなんていくことは考えにくいですし、なによりいつ自分や子どもの身に危険が及ぶかわかりません。
家出をして物理的に距離をおき、今までの状態が異常であったことに気付き、第三者に相談をしましょう。
不在時に出ていくので、引き止めや説得を受けないで済む
別居に納得しない夫といくら話し合いをしても、引き止めを受けるだけで話し合いは平行線。
妻側に確固たる決意と行動力がない限り、口のうまい夫にあれこれ説得されると家出する意思は折れがちに。
そういった「家出をするかしないか」の話し合いはせず、家を出て、お互い冷静になってから夫婦の今後を話し合うほうが、ムダな言い争いがなくスムーズです。
別居期間として換算され、数年継続することで離婚理由になる
「家出する=別居」なので、婚姻したまま別々で暮らしている期間は別居期間とされます。
長く別居をしている状態は「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるため、仮に不倫やDVなどの明らかな離婚理由がない場合でも、離婚理由として主張できるようになります。
ケースによりますが、3~5年別居を続けると離婚理由になるので、離婚をしたいのなら別居期間を設けるのは有用です。
ひとり(子どもと自分)になることで、夫との関係に対して冷静に判断できる
同じ空間で暮らしていると、自分のこと、夫との関係、家族の未来について冷静に考えることができません。
夫と距離を置いて、それぞれで生活を進めていくことで冷静になれますし、離婚後の暮らしをシミュレーションすることもできます。
離婚協議をするにしても、同居をしたまま日々離婚話をして暮らすのはなかなか難しいもの。
距離を置きながら必要な話し合いや決め事を検討し、直接会って話し合うのが難しければLINEやメールなどの文章で話し合いを進めましょう。
ストレスや苦痛から解放される
家を出ることで夫というストレスや、受けていた苦痛から解放され、毎日がとても自由になります。
実際に家を出るとすごく実感できますが、夫がいないというのはとても自由!
いままでなぜ意固地にガマンしていたのだろう、もっと早く家を出ればよかった、と思う離婚経験者は多いのです。
家出のデメリット
逆に家出のデメリットも把握しておきましょう。
\ 本気家出のデメリット /
- 不倫や浮気の証拠をつかみにくくなる
- 婚姻費用について合意されないうちは生活費がもらえない
- 家出することで子どもの生活や心に影響が出る
不倫や浮気の証拠をつかみにくくなる
不倫や浮気が疑われる場合、ゆくゆくの離婚協議や調停、裁判で証拠が必要になってきます。
この日は朝帰りだった、この週は出張で不在だった、会社の飲み会で帰りが遅かったなど、夫の行動記録は一緒に住んでいないと正しく把握できません。
また、不倫の証拠となるもの(ホテルやプレゼントのレシート、見慣れない持ち物など)も別居していると入手できません。
今後、スムーズかつ有利に離婚交渉を進めるなら、証拠をとっておく必要があります。
なので、疑わしき場合は家出をする前に証拠を確保しておきましょう。
わたしも証拠をしっかり集めてから離婚意思を伝えました。
こちらに怪しい動きが見えると夫も警戒するので、なるべくバレないように粛々と証拠を集め、家出に備えましょう。
婚姻費用について合意されないうちは生活費がもらえない
法律上、夫婦は「負担能力(収入の大小など)に応じて、生活費を分担する義務」を負っています。
つまり「妻が無収入の専業主婦あっても、家族が生活していくうえで夫は生活費を負担しましょう」ということ。
逆に妻の収入が多ければ、妻が夫に生活費を渡すことになります。
これは別居していても婚姻しているかぎりは続く決まりごと。
なので、夫より収入が少ない妻は、別居時には生活費を夫からもらう権利があります。
ただ、強制的にぶんどるわけにはいかないので、夫の了承/納得が必要な点がやっかいなのです。
生活費負担してと言っても、あっちからすると「一方的に出ていったのに、勝手を言いやがって!」となりますよね。
じゃあ、どうすれば……?
話し合いでどうにもならない場合は、婚姻費用調停を起こします。
生活費の負担は義務なので、最終的には勝てるし、別居日にさかのぼって婚姻費用をもらえるのですが、調停成立までに時間がかかるのがネック。
それまでの生活費は自分で用意しなければいけないので、家出にはある程度のお金も必要なのです。
家出することで子どもの生活や心に影響が出る
子連れで家出をすると、子どもは学校や幼稚園にいつも通り通えなかったり、お友達と会えなかったりします。
また、子どもはパパが大好きであることも多く、パパと会えないことを寂しく思う子も。
でもうしろめたさに押しつぶされてはダメ。
今のままでは、いつまでたってもしんどい状況は変わりません。
家出をすると覚悟を決めたのなら、パパや友達と離れることになっても子どもが幸せに暮らせるようにすればいいのです。
ここがママの頑張りどころ!
いつもより子どもをしっかり観察して、一緒にいる時間をしっかりとって、子どものケアをしてあげましょう。
「家出すると不利になる」は本当?
家出について調べていると「家出は離婚に不利になる」という話を目にすると思いますが、これは「夫婦の同居義務違反」になるという主張からきています。
「夫婦は同居しなきゃいけないのに、お前が勝手に家出をして同居義務に反している!お前が悪い!」という主張のことですね。
確かに夫婦には同居義務があるのですが、家出理由や夫婦の状態によっては同居義務違反に当たりません。
つまり、不利になるケースとならないケースがあるのです。
× 家出が不利になるケース
家出が不利になるのは、主に以下の2つのケースです。
\ 家出が不利になるケース /
- 夫婦仲が円満だったのに、一方的に家を出る
- 家出をOKしてもらった証拠がない
夫婦仲が円満だったのに、一方的に家を出る
相手からすればまったく納得がいかない状態ですし、客観的に見ても家出は勝手な行為で同居義務違反だとされます。
ただし、夫は「円満だった」と思っている一方、妻は「もう終わってる」と思っているということもあります。
この場合はゆくゆく離婚協議や離婚調停時に各主張を述べて議論し、正当な家出理由/離婚理由があるのかを判断していくことになります。
第三者が聞いても納得する家出理由がないと、こちらの分が悪くなりがちです。
「子どもを連れ去りした!」と責められる可能性もあるので気を付けましょう。
家出をOKしてもらった証拠がない
夫も家出(別居)に同意していたのに、別居後の離婚協議や調停で「勝手に出ていった」と主張されることもありえます。
このときに、音声やテキストで「別居の同意を得た」証拠がないと言った言わないの争いになってしまい、家出を正当化しにくくなってしまいます。
了承を得て家出をする、ということ自体がレアケースな気もしますが、この場合はしっかり証拠を残しておくと安心ですね。
◎ 家出が不利にならないケース
一方、勝手に家出をしても離婚調停や裁判などで不利にならないケースはこちら。
\ こんな家出は不利にならない /
- DVやモラハラなどで被害を受けている
- 家出前から夫婦仲が悪い
- 両者が家出に納得している
DVやモラハラなどで被害を受けている
自分や子どもを危険から守るために、家出して逃げることは正当だとされます。
このケースだと、ある日突然いなくなるのが通例ですが、これに対して「同居義務違反だ」と主張されたとしても、その主張は法的に却下されます。
DVやモラハラをしている人ほど、「子どもを連れて勝手に家を出て身勝手だ!」と言われそうですね……
もうそれは無視。危険や不快から逃げるのであれば、もちろん夫の了承なんて必要ないし取れるわけもありません。
予告なしである日突然家出をして大丈夫です。
家出前から夫婦仲が悪い
顔を合わせても口をきかない家庭内別居状態であったり、日々ケンカが絶えない状態であったりすると、夫婦仲が破綻しているといえるので、同居義務違反にあたりません。
両者が家出に納得している
夫婦ともに別居に同意をしていて、別居後の生活費や子どものことについても話がついている状態の家出は同居義務違反にあたらず、もちろん離婚時に不利にもなりません。
家出するときに気を付けること
最後に、子連れで家出をするときに注意すべきことをまとめておきましょう。
\ 子連れ家出はココに注意 /
- 親権が欲しいのなら、子どもは連れていく
- ある程度の現金を用意しておく
親権が欲しいのなら、子どもは連れていく
離婚後の子どもの親権を取りたい場合は、子どもは必ず連れていきましょう。
なぜなら、「子どもを置いて自分勝手に家出をした母」という状態になるのは、ゆくゆくの親権獲得の協議や調停時に不利になるからです。
「子どもの心身を守るため」であれば子どもを連れた家出は正当とされますが、DVやモラハラ、子どもへの虐待などがない場合は夫から「連れ去り」と責められることもあります。
泥沼化の予感ですね……。
親権獲得については、一般的には母が強いとされますが、父側が調停や裁判で親権獲得をするケースもあります。
あまり過去事例をあれこれ検索して頭を悩ませるよりも、弁護士さんに相談した方が正しい情報を得られて安心できますよ。
わたしも親権でもめたのですが、弁護士さんに相談すると「もし、親権調停を起こされても今回のケースであればお母さんが親権をとれます」と言ってもらえて安心しました。
ある程度の現金を用意しておく
別居中の生活費として婚姻費用をもらえるまでに時間がかかる場合は、家出時点で数か月分の生活費を準備しておく必要があります。
自身が仕事をしていれば問題ないですが、専業主婦や収入が生活費に満たないパート勤務の場合は、仕事の確保もしくは現金の確保は必須です。
離婚が成立すれば財産分与で現金などの資産は入りますが、そこに到達するには時間がかかります。
また、離婚するために弁護士に依頼する場合は弁護費用もかかるので、別居後の暮らしや夫との行く末を考えて現金を確保しておきましょう。
離婚にかかるお金明細はこちら
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家出を決意したら、ぬかりなく準備を進めよう
家出をすると「子どもを連れて家出なんかしていいのだろうか」と自分を責めたり、親や友人から冷たい言葉を掛けられたりすることもあるかもしれません。
でも、自分と子どもの幸せのために家出をすると決めたのだから、他者から浴びされる心無い言葉は無視!
当事者は「わたし自身」なのです。
第三者の声に惑わされたり、夫にあれこれ説得されたりしても、自分で決めた幸せになる道を着実に進むだけ。
そのためには準備が命です。
今日できるところから、家出の一歩をはじめましょう。
・家出からの離婚を成功させるためには、ぬかりない準備が不可欠
・家出当日は忘れ物をしがちなので、荷物リストを用意
・幸せになるための家出に、うしろめたさを感じる必要はない
ということで、今回は「離婚前提の家出」についてお話しました。
協力してくれる人の力を借りつつ、なにより安全にみなさんの家出が完了しますように。
以上、みみ子(@minimarikon)でした!
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